私は猫ストーカー 2009年
■私は猫ストーカー 2009年



 イラストレーター、浅生ハルミンの同名の人気エッセイを映画化。監督は鈴木卓爾で、第31回横浜映画祭新人監督賞受賞。そのほか第64回毎日映画コンクール音楽賞、第19回日本映画プロフェッショナル大賞作品賞受賞。

谷中・根津・千駄木に住む20匹以上もの本物の家猫や野良猫たちが登場し、猫好きにはたまらない映画である。

 イラストレーター志望のハル(星野真里)の日課はひたすら猫の後を追いかけること。
彼女のアルバイト先の看板猫が行方不明となり、大騒動。ハルは近所で猫探しを始める。 

彼女を取り巻くマイペースな人々や猫たちとの関係をほのぼのと描いた心温まる人間ドラマである。
 
 浅生ハルミン の書籍には、「猫の目散歩」「猫座の女の生活と意見」「猫のプロポーズ」など、猫関連の書籍が多くある。「猫の目散歩」は猫の目線で歩く景色などを自筆のイラストと共に綴っている。
   
リアルに猫のストーカーやってみたい!
街なかで偶然出会った猫を追いかけてしまった、という猫好きの人は多いはずです。

野良猫にそっけなくされて落ち込んだり、人懐っこい野良猫と出会うことができて触れ合うことができたり、そんな猫との一期一会を楽しむ人に、この映画で共感する部分は多いと思います。

しかし、リアルで猫のストーカーをしていると、周囲の目が気になります。

野良猫に出会って「チッチッチッ」とやっていたら、一般の通行人に白い目を向けられたなんて経験を持つ人もいるはず。

もしも、街で出会った猫と触れ合いたいと思うなら、周囲の目を気にしない鋼の心が必要かもしれません。

人間相手にストーカーを行えば迷惑行為で逮捕されてしまいますが、猫相手だったらストーカーをしても大丈夫なのでは?

そう思った人は、野良猫が人間をどう思っているのか知っておいてもらいたい。


・野良猫は人間に恐怖を感じている

野良猫は人間に近づかれたりすると逃げる猫がほとんどです。
その理由は簡単、「人間が恐い」から。

猫好きな人は「猫かわいい〜!」と思って野良猫にさわろうとしますが、猫達からすると、自分より大きな生き物が迫ってきているという認識です。

人間慣れしている猫なら、人間のことを仲間と思ったりしていますが、野良猫からすると人間は恐怖の対象でしかありません。

そのため、野良猫に不用意に近づくと警戒され威嚇されたり、一目散に逃げてしまうのです。

人間でも、自分より大きな猛獣が迫ってきたら恐怖を感じるように、猫も人間に恐怖を感じているのだということを忘れてはいけません。


映画の中では野良猫と触れ合う場面もありますが、猫との触れ合いにあこがれて、近所の野良猫に警戒されるような行動はしないようにしましょう。